2015-01-01から1年間の記事一覧

ねこごぜを読む。 ふたりの関係がちょっと、充足しきっていて、その安定感が間延びしてしまっている印象。しかし、朝霧の巫女もこまさんの話まではこんな感じだったような気がしなくもない。夜梅と鶯の関係をこれから崩してくるのだろうけれど、それまで待つ…

雑事と雑事と雑事をこなしているうちにすぎていく師走。 イスラーム映画祭に行き、『法の書』『神に誓って』を観る。パワーがあった。よい。某ハッサンがいて、ちょっとおもしろかった。 ウェルベックの『服従』を読み終える。ウェルベックであったが、とく…

さむくてさむくて、さむい。 ガルパン劇場版を観にいった。いつも映画は渋谷でみるのだけれども、調べたら渋谷ではやっていなくて、こないだ新聞で映画の街渋谷は凋落して新宿に中心は移ったと書いてあって、その真実味の一片をかんじた。 映画は、順当にテ…

『ホワイト・ゴッド』を観にいった。終盤までは非常によかった。特に犬たちのシーンはどれも素晴らしかった。人間の歩行とは根本的に足の動かし方が異なる四肢の駆動のリズムが絶えず画面をきちっと支えていて、純粋に感動した。 けれど、最後に犬たちが保健…

イスラーム映画祭というのを12月にやるらしく、気になっている。 レヴィストロースを読んでたりしていると(『仮面の道』を読んでいる)、構造分析の狂気にとらわれて、落第騎士なんかを構造分析しようとしてしまう。主人公とヒロイン2人の三項構造の不安定…

ひとと会い、酒を飲む。頭が痛い。経験的には日本酒やワインとかの醸造酒を飲むと必ず頭が痛くなって、ウィスキーと焼酎の蒸留酒を飲むとそんなでもない。ただ、たんにプラセボという可能性は高いけれども。

風景画の誕生展を観にいった。割とそんなに人はおらず、快適。 宗教画の背景から徐々に独立していって、とうとう人間のいない純粋な風景画が誕生するというプロセスで展示していて、なかなか素晴らしかった。風景画の技術的なあるいは題材的な豊かさというの…

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『死に魅入られた人びと』を読む。 こういう本が読めるというだけで、自分の心にソ連を持っていてよかったと思う。あらゆるページを引用したいぐらいで。 たとえば、自殺した党官僚を語る同僚の話なんかはいかにもソ連の…

時間の堆積がおのれのからだをどんどん重くしていって、感傷というモラルが自身の精神を殺してしまいそうになっているのだ。センチメンタリズムに自由が抑圧されている、そんな感覚が何か月もつきまとっている。

こないだ国会のデモを観に行ったので思ったこと。 ・いつのまにかサイリウムが導入されていた。脱原発のときにはなかったから最近始まったのではないか。夜までやるときは結構悪くない感じ。団塊世代のおじいちゃんおばあちゃんがサイリウムを振っている光景…

ひとと話すなど。 重力の虹を読んでいる。読んでいて文章の快楽はすさまじいが、はなしはさっぱりわからない。第2部になったら話がわかると訳者の佐藤良明が言っていたが、第2部になったら確かにはなしはわかるが、逆に文章に精彩がなくなって、読むのが詰ま…

Internet, someone still loves you?

小説を読むこともできずに、文化の断片をかろうじてなめているだけだ。 『エド・ウッド』をずっとウディ・アレンの映画だと思いこんでいて、近くのレンタルビデオ店の監督別コーナーのウディ・アレンの棚で、タイトル50音順に並んでいるDVDの、あの『ウディ…

お酒を二日連続で飲んで身体が毛羽立ってさざなんでいるみたい。近頃はなぜだか体の不調への感度があがっていて、熱が出たりする直前に体の浮遊感やぞわぞわとした皮膚の感覚が降りてきて、以前はそんなことはなかった。しかも、その感覚がいつも外を歩いて…

てさプルを見た。声優の統治という問題系は、まあともかく。(そんなものはフーコーにでもアウトソーシングしてればよろしい) すみぺのことだ。否応なしに問題系がおのれを捕らえて離さない。それは実存の系としてであって、たとえば洲崎西への聴覚とは根本…

原因不明の体調不良。汗がだらだらと流れて、くしゃみと鼻水が止まらない。 ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』を読み終える。なんだかんだと忙しくてひと月ほどかかってしまった。 よい。かなりよい。意識を書くということはこれくらいに抑制的でなくてはなら…

足が完全に冷たくなって死体のように固まる、それくらいに寒い夜。 シンデレラガールズのことを考えている。彼女たちの徹底した自己実現性。 8話の蘭子のエピソードが最も顕著とはいえ、多かれ少なかれあらゆる彼女たちに共通するのは極限までに自己実現とな…

書く、という試みをなんとかこの手に取り戻さなくてはいけない。 なんとか再開したいと思っています。 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』を読む。 よくできている。「よくできている」という感覚こそが、より一層の絶望を…