ねこごぜを読む。

ふたりの関係がちょっと、充足しきっていて、その安定感が間延びしてしまっている印象。しかし、朝霧の巫女もこまさんの話まではこんな感じだったような気がしなくもない。夜梅と鶯の関係をこれから崩してくるのだろうけれど、それまで待つ必要がありそう。

あと、設定だけど、ほんとに1950年代? チェキストがインターナショナル歌っている感じは革命直後っぽいし、永続革命と言ってるあたり明らかにまだトロツキーとか国内で生きている感じなのだが、しかしスターリンの肖像貼ってるし、うーん。

 

ゲーマーズ1。よい。これが職人の技というものか。後半はただただページをめくることしかできなかった。するすると手際よく関係を多重化していく手つきは素晴らしい。

だからこそ、ゲーム同好会をつくるのは過去のイデオロギーに囚われた愚かな選択だったのではないか。なによりも火力が下がってしまう。5角の複雑な人間関係を魅せていくうえで、それらの関係をコミュニティという概念に翻訳することは、圧力を弱めてしまう。共同体をつくってしまえば、そこでいくら対立や不和が起きても、コミュニティ自体はまったく厳然と外在できてしまう。「ゲーム」というコンセプトがある以上、このコミュニティの呪力は彼ら彼女らを殺してしまうのではないか。

あるいは、本当はキャラを殺したいのかもしれないけれど。